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イスラーム映画祭2 [インド・南アジア]

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「イスラーム映画祭2」1/14-20 @ユーロスペース

「イスラーム映画祭2」のプログラムの中から以前から観たかった作品、バングラデシュの『泥の鳥』(02)とグル・ダットの『十四夜の月』(60)、タイのユッタナー監督『蝶と花』('85)を観て来た。
イスラームという切り口で、この時代に集客ができるのだろうか?という心配をよそに、僕が伺った回はほぼ満席で熱気にあふれていた。

ラインナップの中で『改宗』(2008年 バーヌ・アリー、コン・リッディー監督)だけははDDSで既に観ていた。過去に上映されたものが多いが、見逃してる人も多いし、選りすぐられている作品ばかりなので、こういう特集はありがたい。
『マリアの息子』(1999年イラン)や、スーフィズムを扱った『バーバ・アジーズ』(2004年チュニジア)も観たかったのだが、今回は見送る。


『泥の鳥』(2002)ダレク・マスゥド監督(バングラデシュ)

バングラデシュ独立前の混乱期を背景に、神学校に入った少年アヌとその家族を描く。世界観が同じベンガル語映画『大地のうた』を彷彿。信仰に厳格な父親(ハキム:イスラム医)と反政府運動に参加する叔父(学生)を対比させ、バウルの歌が「もっと緩く行こう」と寛容を促す。911後の原理主義傾向を意識した内容にもなっている。
アヌの友達ロコンの存在がイスラム的詩情にあふれていた。バウルの歌がカビールに似てるなあと思ったら、インド中世の吟遊詩人の末裔がバウルだと見る向きもあるようだ。トークの話題に出ていたラロン・フォキルを描いた『ラロン』(04/タンビール・モカンメル監督)も観てみたい。

『十四夜の月』(1960) M・サディーク監督(インド・ヒンディー語)

ラクナウが舞台。親友ナワーブが求める女(ワヒーダー)を、紆余曲折あって妻としてしまったアスラム(グル・ダット)は深く悩む。ブルカのせいで勘違いが起こす悲劇。これも『紙の花』同様、グルの実生活を想起してしまうような内容。ラクナウの娼館の踊り子はウムラオ・ジャーンを意識してるのかも。
この作品はタイトルソングともう一つの歌の場面がカラーになっているバージョンが存在するらしい。自分は今回観たモノクロの方が好きだが、いずれにせよワヒーダー・ラフマーンは美しい。




『蝶と花』(1985) ユッタナー・ムクダーサニット監督(タイ)

タイ南部。モスリムの父子家庭で育つ小6のフーヤイは幼い弟妹の面倒を観ながら学校へ通う。貧困から終了試験の受験料が払えず、アイス売りをするが、父親の怪我でマレーシアへの米の密輸に手を染めるようになる…。タイの良心ともいうべきユッタナー監督のまなざしにしみじみと感じ入る。
列車の屋根を伝わり歩く密輸の様子がスリリング。働く子供たちの置かれた現実、国境の街での売春宿の様子など興味深い。ハジャイとパンダンブサールの間にあるクロンゲ(?)という駅名が見えたので背景はその辺りの設定なのか。フーヤイ少年が小学生に見えないのだが、列車のアクションシーンを考えると仕方ないのかも。同級生のおしゃまな女の子ミンピーとのやりとりが微笑ましい。



『トーンパーン』(1977) ユッタナー・ムクダーサニット監督(タイ)
アピチャッポン特集でも組まれていたユッタナー監督の初期作品。イスラームとは関係ないが、ついでに。
東京ではユッタナー作品が1月に2作品上映されたことになる。

1975年、チェン・カーンの南、ラオスとの国境の村カラシン。パモン・ダム建設によって行き場を失ったトーンパーンとその一家を追ったドキュドラマ。トーンパーンは街からやって来た青年と公聴会に出るが…。
民主化運動が高まりをみせた当時、共産主義者が逃げ込んだイサーン地方を扱ってるため、政府から上映を禁止された作品という。



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