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創造と開花 [韓国]

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日韓国交正常化50周年 韓国映画1934-1959 創造と開花」@京橋フィルムセンター
(2015年11/21-12/26)


この時期フィルメックスと中国独立電影が被っていて全部という訳にはいかなかったが、未見のもの、申相玉監督作品を中心に見た。申相玉監督はどの作品も面白く、信頼できる監督だと思った。『ある女子大生の告白』を見逃してしまったが、youtubeの韓国映像資料院のチャンネルに上がっていたので、後で見る事にしよう。
そのほか、『女社長』や『青春双曲線』などの東宝のコメディ路線みたいな作品も新鮮だった。日帝下で製作された『授業料』がお蔵入りになった背景を探る講義や、崔銀姫についてのレクチャーも興味深かった。




어느여대생의고백 A College Woman's Confession (1958)
『ある女子大生の告白』


【2015年11月21日(土)】
から韓瀅模(ハン・ヒョンモ)監督2本立て。『自由夫人』(56)と『運命の手』(54)を観て来た。いずれも韓国映画・第2の黄金期と言われる時代の作品。


●『自由夫人』(56)韓瀅模(ハン・ヒョンモ)監督

大学教授夫人のスニョンは親戚に誘われ洋品店で働くことに。社交界に入った彼女は若い男や会社社長との恋の享楽にハマり、家庭崩壊へ。不倫を大胆に扱っていてこの時代にしては過激かも。役者があまり美形でないのがかえって艶かしい。「枯葉」などジャズが盛り上げる。

●『運命の手』(54)韓瀅模(ハン・ヒョンモ)監督

北の工作員・通名マーガレット(ジョンエ)は知り合った労働者と恋に落ちるが、実は彼は南の諜報員シン・ヨンチョルだった。北のスパイ組織の目的が漠然として緊張感に欠けるが、手のアップや雷のシーンなどブレッソン的な演出に目を見張る。五線紙に音符で暗号。『シュリ』の原型か。

【2015年11月22日(日)】
で申相玉(シン・サンオク)監督+崔銀姫(チェ・ウニ)コンビの2本立て。女学生から母親役までこなす崔銀姫が南田洋子とか三益愛子的な美しさで魅了された。崔銀姫を焦点に当てたレクチャーもあった。


●『同心草』(59)申相玉(シン・サンオク)監督

未亡人のスッキは大学生の娘と暮らしている。経営難から洋装店を閉じるが、その時に世話になった青年サンギュと深い仲になっていた。彼が彼女のために工面した金は勤め先の社長が肩代わりしたもので、彼はその令嬢と婚約していた。式の日取りが決められる中、二人は葛藤する。
TVドラマの映画化ということで、少々中弛みもあるが、複雑な人間関係を説得力もって描く手腕はさすが。

●『姉妹の花園』(59)申相玉監督 ☆

ナム医師は友人の保証人になったため苦労して他界。長女チョンヒは、妹ミョンヒと幼い弟ミンシクのために高級旅館のマダムになる。結婚を約束していた画家ドンスは妹と結婚。父の助手だったホン・スンチョル(安聖基) が彼女を支えるが、旅館社長も彼女を見染めていた。
成瀬や吉村だったら墜ちていく女を描くと思うが、ギリギリの所で保たれる。悪人が出てこず、性善説に満ちてる感じが『ロマンスパパ』を思い出す。旅館を所有する社長が侠気のある人物で印象的だった。アン・ソンギ(安聖基)の瑞々しい風貌。見応えある逸品。
韓流ドラマはそれほど観てないから断言はできないけど、申相玉のメロドラマ映画の中に基本が全て出揃ってる感じがする。


【2015年11月26日(木)】

●『陽山道』(55) 金綺泳(キム・ギヨン)監督

狩りの得意なスドンとその許嫁オンナン。そこへ村の両班キム家の放蕩息子ムリョンが帰って来て横恋慕。ムリョンの横暴さに二人は逃避行へ。度重なる悲劇が。朝鮮王朝時代を舞台にした金綺泳監督2作目。仮面劇も挿入される。落雷で木が燃えるなど『高麗葬』を彷彿とさせるシーンも。ラスト、いいところでフィルムが欠落してるのが残念。

【2015年11月27日(木)】

●『女社長』(59)韓瀅模(ハン・ヒョンモ)監督 ☆

ヨンホは知り合いの小説家に就職の口添えを頼もうと公衆電話の列に並ぶが、長電話する女と一悶着。いざ就職試験の面接にいくと、社長の席にその女が座っていた。壁には「女尊男卑」の文字。反目しつつも女社長はクールなヨンホに魅かれていく。東宝社長シリーズ的な軽妙洒脱さが楽しい。


여사장 A Female Boss (1959)『女社長』

【2015年11月28日(金)】


●『青春の十字路』(34)安鐘和(アン・ジョンファ)監督

柳下恵美さんのピアノ伴奏。
2007年にオリジナルネガが発見された、現存する最古の韓国映画。京城の手荷物運搬の若者が大切にしている妹と恋人に、都会の男たちの魔手がのびていく…。著作も含め韓国映画史に大きな足跡を残した安鍾和の監督第4作。『アリラン』(1926、羅雲奎ナウンギュ)で伝説的な申一仙(シンイルソン)の演技、ロケーション撮影、欧米化と農村の対比などが興味深い。(プログラムより抜粋)


【2015年12月12日(土)】


●『心の故郷』(49)  尹龍奎(ユン・ヨンギュ)監督

母に捨てられお寺に預けられた少年と、一人息子を亡くした母親の交流を詩情あふれる映像で描く。崔銀姫は本作で一躍人気女優となった。豊田四郎の助監督経験もある尹龍奎は、初監督の本作の後に北朝鮮へ渡り、映画監督として活躍。(プログラムより抜粋)


【2015年12月17日(木)】


●『授業料』(40・高麗映画)(チェ・インギュ)監督

原作は朝鮮総督府学務局長賞の小学4年生の作文。
水原華城とのどかな田園風景を背景に、厳しい貧困下で病気の祖母を看ながら健気に生きる子どもの生活と心情を丹念な演出で描く。兄の崔完奎(チェ・ワンギュ)が設立した高麗映画は後に申相玉らを輩出した。(プログラムより抜粋)


【2015年12月22日(火)】


●『家なき天使』(41)崔寅奎(チェ・インギュ)監督 ☆

京城で花を売る明子と龍吉の姉弟。孤児を働かせる横暴な親方から逃れた二人は離ればなれに。龍吉は方先生に拾われ孤児院・香隣園へ。姉・明子は病院の看護婦に。二人は数奇な運命で再会を果たす。実際の孤児院をモデルに描かれ、戦後の清水宏作品の原型を観るかのよう。
練られた脚本に加え、孤児院の入り口に高い橋が設置されてあり、それがクライマックスで崩れたりとスペクタクルもあったりで面白い。ラストでいささか唐突に国旗掲揚と皇国臣民ノ誓詞が斉唱されて終わる。お蔵入りになった同監督『授業料』(40)と同じく、セリフはハングルの中に日語が混じる。


【2015年12月24日(金)】
35mm上映が不可になってDVD上映になったため、お詫びにといって招待券をくれた。律儀だ。もしかして、そんな風に託つけたクリスマスプレゼントなのか?


●『青春双曲線』(56) ☆

釜山のとある医院で再会した学友のブナムとミョンホ。ブナムは胃拡張、ミョンホは栄養失調と診断される。ブナムは貿易商の御曹司、ミョンホは貧しい教師で避難民村に住んでいたが、食生活を改善しようとお互いの家庭を交換。そして互いの妹を見初めるという歌・笑い満載のドラマ。冒頭の医院で看護婦をしていたキム・シスターズの歌。


【2015年12月26日(土)】
「韓国映画1934-1959 創造と開花」最終回。


●『母情』(58) 梁柱南(ヤン・ジュナム)監督 ☆

夫チャン・ハシクの留守中、シノ(安聖基)という子供が訪ねてくる。妻はシノが持って来た手紙を読み愕然とする。朝鮮戦争中、水原での避難の一夜に出来た子供がシノだというのだ。愛くるしいシノの姿と夫の裏切りに思い悩みながら、ある日、シノを孤児院に預けてしまおうとするが、孤児じゃない子は預かれないと断られる。ようやく出張先から夫が戻り、事の真相が語られる。
一方、シノの母親は貧困と病気で各地を彷徨い、困窮してハシクに子を委ねたのだが、またシノに会いたくて、ハシクの家の付近をうろうろとする。線路際の立ち木のそばで、母親の幻影を観たシノは追いかけるが、線路際で転んでしまう。あわやという時に母親が助けだすが、坂下に転げ絶命してしまう。



●『地獄花』(58) 申相玉監督 ☆

兄ヨンシクを探しにソウルへやって来た弟トンシク。米軍物資の窃盗団のボスになっていた兄と再会し、田舎へ帰ろうと諭す。兄の周辺には米軍相手の娼婦たちがおり、ソーニャ(崔銀姫)はヨンシクの彼女でもあったが、弟トンシクに靡いていく。ヨンシクのグループが列車強盗を企てた日、ソーニャは電話でMPに密告し、トンシクに香港で逃れようと誘う。それを聞いたトンシクはジープに乗って現場へ。ソーニャも追いかける。MPと銃撃戦で銃弾を腹に受けたヨンシクは逃げ惑いながらトンシクと再会。トンシクが車を取りにいく間、ヨンシクはソーニャを沼地で発見し、追いかけ、裏切った彼女をナイフで刺し殺す。「馬鹿な兄を許してくれ。お前は立派な人間になるんだぞ。母さんを頼む」そう言って兄は息を引き取る。ソーニャの死体に覆い被さりながら。
トンシクはバスを待っている。見送りに来た娼婦のジュリに「一緒に行かないか」と誘い、2人は故郷へ。母親役や清楚な女学生役が多かった崔銀姫の悪女ぶりが見もの。



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