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sound of silence [中国]

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SOUND OF SILENCE 〜中国無声映画と音楽の会〜』9/7-8 @ザムザ阿佐ヶ谷。


デジタル修復で甦った20−30年代の中国無声映画の傑作と、日中のミュージシャン・活動弁士によるコラボレーション。
無声映画+音楽の生演奏ということで、勝手に胡弓とかピアノ等を想像してたら、なんとエレクトロニカ系!でびっくり。よくチラシをみたら孫大威(sulumi)とか観たことある名前。大友さんブッキングされてるんだからもっと早く気づくべきだった。実際、無声映画とノイズ・エレクトロニカ系はすごく相性がいい。古い骨董品がビビッドに現代性を帯びて来るような感じだ。思わぬ収穫だった。


1日目。『漁光曲』(34)×曹羊 、『八百屋の恋』(22)×曾永曦、『西廂記』(27)×孫大威、『盤絲洞』(27)(西遊記の一編)×陳睦璉、『赤い剣士』(29)×大友良英を観る。

●『漁光曲』(34) 蔡楚生監督 56分

貧しい漁師・徐福の家に双児の小猫と小猴が生まれる。しかし徐福は嵐で行方不明になり、一家は困窮する。母親は船主の何家の乳母をしていたが、骨董品を割ったことで解雇され、ほどなくして失明。10年後、小猫と小猴は依然として何家から舟を借りて漁をしていた。何家の息子・子英と仲が良く、彼は中国の漁業を改良するために留学する。
何仁斎(子英の父親)は外国人と合弁会社・華洋漁業公司を作る。それが徐家の生活を苦しめるものとなり、一家は叔父を頼って上海に移住する。就職は上手く行かず、路上で歌や寸劇をして稼ぐようになる小猫と小猴。留学から帰って来た子英は2人に百元を渡すが、小猫は受け取らない。一方、小猴は冤罪で投獄されるも、放免されるが、徐家のバラックが火事となり、目の見えない母親は絶命。
一方、子英の父親は愛人と日本人商社に金をだまし取られ、破産。拳銃で自死する。
子英と小猫と小猴は地元に戻って一からやり直すために漁を始める。しかし、体の衰弱した小猴は、船上で「漁光曲」を歌うよう姉に求め、息を引き取る。ひたすら不幸が続くストーリー。小猴を演じたのは他の作品ぬも多数出演している韓蘭根。音楽:曹羊+武増強+王磊。


●『八百屋の恋』(22)(原題『勞工之愛情』) 張石川監督 22分

現存する最古の中国映画。下町の八百屋の男と、医者の娘が恋をする。男は娘の父親・医者に会いにいくが、結婚を許してもらえない。そこで男は知恵を絞る。当時の庶民生活が垣間みられる。階段落ち。

●『西廂記』(27) 候曜、黎民偉監督 42分

元時代の同名戯曲を映画化。書生と宰相の娘が親の反対に遭いながらも侍女の助けを借りて恋を成就させる。主演は凌波。

●『盤絲洞』(27) 但杜宇監督 43分

西遊記の一編。三蔵法師の一行は盤絲洞の洞窟でクモ女の妖怪の魔の手に陥り、孫悟空は奮闘するが...。その日観た中では一番面白く、自分の中では至高の堺正章版と肩を並べそうな出来映え。邵氏兄弟でも同じタイトルで67年に映画化されているので、比較してみたい。音楽:陳睦璉+宋琨。

●『赤い剣士』(29) (原題『紅侠』)文逸民監督 100分

匪賊に村を襲われ、両親を殺された少女・芸姑は復讐のために白猿老人の弟子となり、武術を習う。数年後、再び匪賊が村にやって来たとき、少女は立ち上がる。
中国初のワイヤーアクション?が観られる。馬ではなく、ロバだったり、わざわざしなくても・・・というまどろっこしい部分・滑稽さもあるが、なかなか見せる。大友良英の圧巻のギターが古典作をビビッドに今に甦らせる。100分間の集中力は半端ない。劇伴の妙技を観た。


                    *





2日目。阮玲玉の主演作3本立で彼女の魅力を堪能。。『女神』(34)、『桃花泣血記』(31) 、『おもちゃ/小玩意』(33)。表情豊かで時折見せる儚げな表情がいい。關錦鵬監督の伝記映画をもう一度見直したら新たな発見があるかもしれない。



●『女神』(34)(原題『神女』)呉永剛監督 76分

娼婦に身を落とした女は一人息子に良い教育を受けさせたいと願うが、生業が学校側に知れ退学を告げらる。話は少々啓蒙的なところがあるが、街の風景含め切り取られた画は素晴らしい。代表作といわれる所以は、自死の前年の儚げな彼女の美しさが観られるためか。音楽も繊細だった。
音楽:顔峻ほか。

●『桃花泣血記』(31) ト萬蒼監督 94分

小作人の娘・琳姑(阮)と地主の息子・徳恩(金焔)は愛し合い、子供を身籠るが周囲の反対で引き裂かれてしまう。『東への道』を彷彿とするが、息子が甘ちゃんすぎて話がこじんまり。しかし桃の木に説得力。わりとハードな電子音楽が深層の不安感を煽って感情を揺さぶる。
音楽:Lars Akerlundほか。

●『おもちゃ』(33) (原題『小玩意』)孫瑜監督 110分

美しく聡明な葉さんは玩具作りを生業としながら、さえない亭主と仲睦まじく暮らしていたが、長男を誘拐され、娘を戦乱で亡くし不遇の人生を送る。金持ち青年や、実の息子とのすれ違いなど脚本が秀逸。監督は「詩人の孫瑜」と評されるらしいが、遊び心あるシーンも多かった。
抗日戦線で村の青年たちが銃を持ちながら言う。「よくできたおもちゃだ。簡単に人を殺せる!オレたちをおもちゃの兵隊として遊んでるやつは誰だ!」この映画のメッセージはここにありそう。気のふれた葉さんは二度とおもちゃを作る事は無かった。活動弁士の見事な語りとピアノ・筑前琵琶を堪能。
片岡一郎(弁士)上屋安由美(ピアノ)藤高理恵子(筑前琵琶)




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